本と私と魔法使い
「私、和泉に呼ばれたんだけど、…私、どうなるのかな?」

「あ、図書館に着いたよ」


私の言葉に答えずに、図書館の扉を開いた。


「和泉くんに聞いてみると良いよ。アイリスと一番話してて、理解してるのは彼だもん。多分、和泉くんは奥の部屋にいるから」



私はここで待ってるね、と千亜は私の背を押した。
突き当たりの奥の部屋の扉を開けると、和泉とアイリスはもう待っていた。



「和泉…」


私は和泉の方へ駆け寄った。
綺麗な微笑み、和泉が眼鏡をかけていると精緻な印象を与える。
かけている時といない時不思議とどちらも惹き付けられた。
< 54 / 251 >

この作品をシェア

pagetop