本と私と魔法使い

「親なのに情けないがね、僕はハルがどういう時に楽しくて、何が好きなのか全くわからないんだ。」


自嘲気味に笑いながら、私を見た。

「多分、仲良くやれていると思います。…少なくとも、私はそうだって思ってます。」

「そうか…。ハルには随分と肩身の狭い思いをさせてきたからね。まぁ、僕が悪いんだが。」


独り言のように、宗一さんは呟いた。
< 64 / 251 >

この作品をシェア

pagetop