本と私と魔法使い
「っ‼」
ーガシャーンッ
目を瞑ってその音を聞いた。
…痛く、…ない?
「大丈夫か?」
低い声が耳元で聞こえた。
私に覆いかぶさり、もろに本棚を受けた肩は相当痛いのか、顔をしかめている。
「だ、だいじょうぶって、和泉のほうが大丈夫じゃないでしょ‼」
なんで、
私を庇ったの?
「大丈夫?すごい音したけど」
千亜が向こうから顔をだした。私が和泉の事を言おうとすると、和泉の手が私を遮った。