Never-ending story
ジャムを物色し始めることにした。
「どれをお取りしましょう??」
アンティーク調のスプーンで小皿を片手に訊いて来たので、いくつかのジャムを選んで注文をした。
傍にある古い時代の新聞や骨董品を眺めながら、生姜ジャムをお茶に入れて、ティースプーンで掻き混ぜる度にカチャカチャと音がする。
生姜ジャム入りのお茶を飲みながら、キッシュをフォークで突っついていると、
黒いスーツとベスト、白いシャツを着た長い髪の色白の人は、ティーコーゼをポットに被せながら言った。
「失礼ながら、招待客を独自の調査を行い、新しい国を作る為に技術開発者、プレーンとして来て頂きたいと考えています。」
キッシュを食べている手を止めて、静々と黒いスーツとベスト、白シャツ、色白、長い髪の人を見つめた。
古い時代の新聞や骨董品を眺めながら言葉を続けた。
「旧ソ連の時代に社会主義になり、資本主義になった。
結局、どちらに変わっても安定と衰退の繰り返し,金で経済を動かしているうちは、破滅と衰退を繰り返してしまう。
 身分制度は否定されたが、ある程度の階級制度は必要だ。
大半が頭脳労働者になれば、不必要なシステムは沢山あるし、科学技術の発展に重きを置き過ぎたゆえに、地球は亜熱帯地域へと変化を遂げ、オゾン層は破壊されてゆく。
 そして、オゾン層が破壊をされて、地球に氷河期が訪れた時に備えて地下に国を作ることを考えた。
 私達は現代のイスクラ、火花のような存在と考えて欲しいと思います。」
二杯目のお茶をティーカップに注ぎ、アップルパイに手を伸ばしながら言葉を捜していた。
 数年前、近い未来、私達が地上で暮らせなくなった日の為に、地下で国を作ろうとしている組織があると聞いたことがある。
しかし、そういったレベルの噂は、天然痘のウィルスが現在ワクチンが存在しない為、現代のウィルスと融合させたらウィルステロに最適なので、各国がこっそりと所持をしているという噂やパンデミックの対策や経済封鎖等沢山存在しているが、実際にそのようなことが起きたことはない。
無言で、アップルパイの林檎の実をフォークで突き刺して口に放り込んだ。
「数年前から海外の仮説論文で警報を鳴らし、一部情報抑制された。
旧ロシア時代にレーニンが季節労働者として身分を隠して革命をしたように…」
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