ノンシュガー・ノンビター【VD中編】
「(やばい、やばい、やばいっ…!)」
皆が開放的になる昼休み、俺は教室で弁当を食べながら密かに葛藤していた。
全ては朝の、あの、チョコレートの仕業だ。
所為、とはちょっと気分的に言えない。
まぁお陰で1~4時間目の授業の内容なんて全く覚えていないが…。
それくらい俺は舞い上がって、浮かれまくって、それから悩んでいた。
「(…なんつータイミングの悪さだよ、ほんと…)」
考えれば考えるほど、溜息の数だけが増えていく。
あのあと…平坂に事のあらましを問い詰めると、ちょうど俺が夏村と出て行った頃に白波が俺の席まで来ていたらしい。
それに気付いた平坂が白波に話し掛けた、と。