ノンシュガー・ノンビター【VD中編】


“bunny funny”


それは俺が白波への逆チョコを買ったあの店の名前だ。

学校からそれほど離れてはいない。

確かにわりと有名な店ではあるが、学生には痛い値段のチョコばかりだ。

この際だから暴露すると、俺が買ったチョコは3000円以上した。

学生同士のやり取りではそうそう聞かない値だ。

ただ、白波が食べたがっていたから。

バレンタインデーという大義名分の元で告白するのだから、少しでも、あいつが気に入ってくれるものを渡したい。

そんな想いからなけなしの小遣いをはたいて、あのチョコを買ったんだ。

なのに…っ!!


“今朝、夏村さんが持ってるの見たから”


それなのに…なんでこうなるんだよ!!
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