ノンシュガー・ノンビター【VD中編】
「……み、見てたのかよ」
「やー、ほんと偶然ね。で?もしかして、白波さんに逆チョコ?」
「ぶっ」
「あはは!あったりー」
な、ななな、なんでバレてんだ…!?
想定外の言葉に自然と顔に熱が集まる。
俺はこいつに白波のこと、言ってないのに…!!
呆然としながら固まっていると、平坂はにんまりと笑って俺の肩に腕を回した。
「バーレバレだよ、白波さんのこと好きなの」
……………マジ、かよ。
「…い、いつから気付いてた?」
「え?一年前」
「ぶふっ!」
「クラス替えした辺りから密かに白波さんのこと好きだったでしょー?」
平坂はにやにやを貼り付けたままの顔で、俺の脇腹を肘で突いた。