レモン色の恋【ショートストーリー】
切ない気持ち


水泳教室に向かうバスの中。

窓の外の夕日を眺めていると、そこにいるのは『つばさ君』だった。



誰にも教えてもらっていないのに、これが恋以外の何物でもないことがわかった。


これが『恋』じゃないとしたら、私は何かの病気だと思う。


つばさ君病…



会えない時間のほぼ全部の時間、つばさ君のことが頭から離れなかった。


学校に行っていても

家でテレビを見ていても

心の中につばさ君が住み着いていた。



きっと、


みんなこういう気持ちを経験して大人になっていくんだ。



< 11 / 50 >

この作品をシェア

pagetop