レモン色の恋【ショートストーリー】
切ない気持ち
水泳教室に向かうバスの中。
窓の外の夕日を眺めていると、そこにいるのは『つばさ君』だった。
誰にも教えてもらっていないのに、これが恋以外の何物でもないことがわかった。
これが『恋』じゃないとしたら、私は何かの病気だと思う。
つばさ君病…
会えない時間のほぼ全部の時間、つばさ君のことが頭から離れなかった。
学校に行っていても
家でテレビを見ていても
心の中につばさ君が住み着いていた。
きっと、
みんなこういう気持ちを経験して大人になっていくんだ。