レモン色の恋【ショートストーリー】


お母さんは、何も言わずに私の背中を

トン

トン


とゆっくりと撫でるように叩いた。




小さい赤ちゃんを寝かしつけるように、そっと・・



お母さんにとっては、私はまだ赤ちゃんのころと同じなんだろうね。




体が大きくなっても

生意気になっても

まだまだ私は子供。



お母さんの胸の中で、自分の気持ちを整理した。



今日、感じたこと。



握手をした手が今も、うれしくて震えそうなこと。




大好きなチーズケーキを一口食べると、

涙が溢れた。






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