レモン色の恋【ショートストーリー】
もうクリスマスは終わったというのにまだイルミネーションが輝いている歩道。
いつも行列ができるイタリアンレストランの前。
自転車の少年達が追い抜かした影。
いつもと少し違う顔をしたつばさ君が
そこにいた。
黒いコートを来ているつばさ君の隣には、
白いコートを着た女の人。
髪をほどいたその人は別人のように、女らしかった。
さっき、ホワイトボードの前にいた女のコーチ。
見えてしまった。
細い歩道を
くっついて歩く2人の姿。
そして、コートに隠れた手が
しっかりとつながれていたのを…