俺様なんてありえないッ![完]
「でさ、君ここに住むの?」
今でも遅くないから、『住まねえよ』と言ってください。
「まぁな、お前の母さんから頼まれたし」
…と、当たり前のような顔で答えた。
お母さん、いちいち頼んだんだ…。
「はぁ…、私はヤだ。」
私は溜め息をついた。
「何でだよ」
何でだよって…。
「男女2人屋根の下ってのは駄目でしょ」
なんて、適当な事を言ってみる。
大体さ、コイツの事何も知らないのに。
名前も知らない。
フード被ってるから顔も知らない。
そんな奴と今日から暮らす?
無理でしょ。
普通の人、ならね。