名前も知らない向こうのキミへ
「・・・・ずっと病気だったんだって。」
「・・・・。」
「美由紀も先週知ったばかりで…。
つきっきりで精一杯看病したつもりだった。
せっかく外出許可が出たからーって、
1ヵ月前からここに来るようになったらしいの。
だけど3週間くらい前から悪化して・・・・。
もう立つことさえ困難になってしまいはじめたの。」
「嘘って言って?嘘って言ってよ・・・。
だって、だって学校に行き始めたんじゃ・・・」
「これ…郁瑠ちゃんにだって、」