名前も知らない向こうのキミへ
そんな浮かれてた初日だったけど、もうあっという間に2学期。
実はまだ涼介君には想いを伝えてないんだ...
だって、今度の席替えもまた離れた所。
今回なんて私は窓側の一番後ろで涼介君は廊下側の2番目の席。
__________それに・・・・
「か~おッッ!!」
後ろから思いっきり突っ込んできたのは私の大親友の木村遊子。
明るくてちょっとうるさいけど、なんでも相談できるから本当は大好き…
今のは私だけの秘密ね。
「朝っぱらから脅かさないでくれる??」
「冷たいな~昨日の席替えまだ引きずってんの?次があるじゃん!!」
遊子はそう言うけど、3学期になってからじゃ遅いの…
早く想いを伝えたいのに、口じゃできない…
「だって…だって…早く伝えたいのに…しかも愛莉菜が隣の席なんだよ?」
「まあ、うちの後ろの席だった事を幸せに思うんだな!!」
「…そうだよね!!」
私にはそう喜ぶしかなかった。
今回涼介君の隣の席の愛莉菜は、
とにかく美人で、肌白で、髪が茶色がかってて…
私には及ばない存在なんだ…
_____愛莉菜には前、相談を受けたことがあるの。