名前も知らない向こうのキミへ

「彼岸花の花言葉知ってる??」

「しらねぇ、どんなの?」

「悲しい思い出、想うはあなた1人…素敵だと思わない?大好きっ」

「ふ~ん。」

その素っ気ない返事はどんな思いなのかまったく読めなかった。

「2つの言葉が全く意味の違う言葉で切なさが伝わってくるの。」

「俺も好き。」

その4文字がすごく深いものに聞こえた。
なぜかわからないけど、返事をする事ができず
この後ずっと沈黙が続いた。


「…そろそろ行くね!!遊子まってるし。」

「おう。じゃあな」






_________________ドサッ





アイツと話してる時間が初めて楽しいと感じた時だった。
遊子が言ってることもわかったような気がした。
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