恋×キミは恋愛。
学校
私は山野 璃里(やまの りり)。
桜川高校の一年生。
隣の席で今日も輝いているのは、
西口 颯馬(にしぐち そうま)。
通称、『王子』。
どっからどう見ても王子様にしか見えない、
整った顔。
斜めに流した長めの前髪、
そこからチラチラ見える大きな瞳。
白い肌に桜色の唇。
学ランもカッターシャツも似合う
細い体に高い身長。
私は、そんな王子が大好き。
はあ...今日も「綺麗...」
...しまった
つい口に出てしまった。
王子がフッと振り向く。
「あ、山野。おはよ」
ニコッと笑いかける王子が
眩しすぎるわ...
「おっおはようございますっ」
つい敬語になってしまった。
「ぶっ(笑)なんで敬語なん?山野って
面白なぁ」
自分でも顔が赤くなんのが分かる。
「そっそんなことないっすよっ」
へへっと笑う私。
「そういや、おれら班一緒やん。よろしく」
王子がすっと手を出した。
私は俯きながら、
王子の手に自分の手を伸ばして
ぎゅっと握った。
「こちらこそ。」