線香花火【完結】

「お前は俺と比べようとするから壁を乗り越えられねーんだ」親父は内輪を仰いでいた手を止めて立ち止まって俺の方を見る。

俺も親父と一緒に立ち止まる。

「お前はお前だろ?俺は関係ねーだろ。親だからとかそういうのんとか関係ないんだって。

自分がどう頑張っていくかが問題だろ。親を理由にしてたらいつまで立ってもそのままだ」

今までこんなに強く言われたことがなかった。

いつも自由にやりたいことをやらせてもらってきた。
今まできつく言わなかった親父が初めて本気で話してくれた。


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