Tolie.




「 今、なんて? 」




彼が出ていってすぐに
一輝が来た。
一輝は私が抱かれる度に
増える傷の手当てを
しながら、目を見開いた。



「 今、の…嘘だろ? 」




一通り手当てを終えて
後始末をする。




その間、会話はなくて
沈黙を破ったのは
私だった。




「 愛されたい 」




“彼に”。
上体を起こした私は
一輝を真っ直ぐみた。





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