Tolie.
踏ん張ってなんとか立ってる
私は、振り返ることもできなくて
ただ後ろから聞こえる音に
耳を傾けるだけ。
「 頑張ったね、お疲れ様 」
本当に、何秒かで帰ってきてくれた。
私を支えながら視線を落とした彼は
私が裸足なことに気づいたのか
心配そうに顔を覗き込まれた。
「 後で手当てしてあげる 」
”大丈夫です”って首を振ったけど
優しく頭を撫でられて、挙句・・・・
「 きゃあっ!! 」
抱き上げられた。
薄いレンズ越しの切れ長の目が
”下ろして”と暴れる私を捕える。