Tolie.
面影
「 落ち着いた? 」
あれからしばらく、泣き続ける私の
頭を撫でていてくれた優斗さんは
体を離して、濡れた頬にキスを落とした。
「 お風呂でも入る? 」
心配そうに顔を覗き込まれた。
頷いたら”よし”って言って
何度目なのか、抱き上げられた。
泣き疲れて頭が働かない私は
バスルームまで目を閉じて
優斗さんに体を預けた。
「 着替え、置いておくからね 」
「 ・・・はい 」
「 大丈夫? 」
「 はい、すいません・・ 」
支えられながらじゃないと
立てなくて、色々なことに
対して頭を下げると一瞬
きょとん、とした優斗さんは
笑って私の頭を撫でた。