Tolie.
「 美優ちゃん、シャワー浴びておいで 」
「 え? 」
「 混乱してるでしょ?体温めて
少し休んでおいで 」
抱きしめていた腕が私の手を掴んで
支えながら私を立たせると
そのままバスルームに連れて行かれた。
「 美優ちゃん 」
閉まったドアの方に振り返って
”はい”と返す。
「 俺からは、全て話せない 」
「 ・・・・え? 」
「 一輝と美優ちゃんが知らないってことは
話してない本人にも何か理由があると
思うから、俺からは話せないよ 」
優斗さんの言っていることは
正しい、正しいから言い返す言葉が
見当たらなくて、つい黙り込んでしまった。