Tolie.
「 ・・・水、飲む? 」
「 あ、はい 」
女の子なのに、ここに来てから
私は女らしいことができていない。
気を遣われてばかりな気がして
・・・・今更になってそれに気づいても
遅いんだけど、なんとなく
下げた頭が上がらなかった。
「 どうしたの? 」
「 え? 」
「 顔、上げて? 」
上がらないんです。
「 美優ちゃん? 」
不思議そうな優斗さんの声が
頭の芯に届くたびにビクリ、と
肩が返事をする。
こんなんじゃ優斗さんを
困らせるだけ。っていうのは
分かってるのに。