Tolie.
まだ会って数週間、
日は浅いけど
優斗さんはそこそこの
意地悪だと思う。
「 水、飲む? 」
「 ・・ありがとうございます 」
一輝に向ける笑顔なんかは
目は笑ってなかったりするし
今だってきっと私が泣き止むのを
前提にしたことなら、確信犯で。
受け取ったコップの水を飲みながら
優斗さんを少し観察していたら
顔を上げた優斗さんと目が合った。
「 意地悪なんて、ひどいよ美優ちゃん 」
「 へ!?なんでっ・・・ 」
「 カマかけたんだけど・・・
分かりやすいね、美優ちゃんは 」
あっさりと優斗さんの口車に
のせられてしまうあたり、
私も私だったりする。