Tolie.
「 バカなのか、なんなのか、
その人はまた女の子を捕まえた。
その話を聞いて俺は怒鳴ったよ。
”同じことを繰り返すつもりか”
何を考えてんだって。
バカな答えが返ってきたら
殴ってやろうと思ったよ。
でもさ、”罪滅ぼしだ”って
辛そうに顔歪められて、ね。
”最後に礼なんか言われないように
最後に暴言の一つでも言われる
ように、少しだけ・・・”
その人が以前愛した人と似た
その女の子にできるかぎり
酷くして、自分が恨まれるように
わざと仕向けたんだ 」
「 ・・・と、さん 」
聞きたく、ないです。
耳を塞ごうと握られた手を
ぶんぶん振ったけど
優斗さんの手は私の手を
掴んだまま離さない。