Tolie.








ここに来てから、色々な
話をたくさん聞いた。
そのたびに私は彼のことばかり
気にしてた。





目を逸らしていた現実に
やっと引き戻されたけど
もう、遅いかもしれない。










「 ここに来て、好きな人にも会えて
 それでもまだすっきりしなくて
  モヤモヤが消えなくて、
  それはきっと私の中にある少ない
  良心が彼を心配してるんだろうって
  思い込んでたんです 」



「 ・・・・美優ちゃん 」






”もういいよ”って
首を振られて、それでも
私は話すのを止めなかった。






「 私を一番最初に助けてくれて
  不器用に愛してもくれて、
  けどそれが確認できなかったから
  私は”嘘だ”と思い込んで、
  自分の気持ちにも目を背けたんです 」










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