Tolie.
「 ・・・うん 」
まだ、二週間とちょっと。
この人から逃げ出してから
まだそれだけしか経ってない。
それなのに、たった二週間で
龍一は随分大人になった気がする。
「 へぇ。なんか分かった。
とりあえず、優斗 」
「 あ? 」
「 うざいから落ち着け 」
バキッ、と再度鈍い音が
響き渡る。
倒れこんだ優斗さんを
満面の笑みで見下ろす龍一が
「 散々迷惑かけたんだけど
大人じゃない優斗は嫌い 」
”だから謝んねーよ”
そう言った龍一は
倒れたままの一輝を起こして
元いた場所に戻った。