Tolie.
赤
─────────ヴヴヴ・・
いつの間にか、前を歩いていた
二人は見えなくなっていて
落ち着いた私たちは二人を追って
再度、歩き出していた。
「 ・・・はい、・・ああ、分かった 」
龍一はそれだけ言うと、電話を切って
ポケットにしまった。
「 誰? 」
「 カズ、坂の上の交差点とこで
待ってるから早く来いって 」
「 じゃあ、少し急ご! 」
真夏のせいか、手を繋ぐのが
暑苦しくて、自然と手は離れていた。