Tolie.
交差点の手前までくると
手を振ってる優斗さんが
見えてきて、私も手を振り返した。
─────────ヴヴヴ・・
「 うるせーな 」
「 出てあげなよっ 」
「 チッ 」
また一輝かな。
ダルそうに携帯を耳に押し当てた
龍一を横目に見ながら、
私たちは交差点についた。
横断歩道をはさんで、向かいにいる
二人はダルそうに肩を下げていて
謝りに行きたいけど信号が赤だった。
「 なんの用だよ 」
低い、龍一の声で火照った体の
体温が一気に下がった。