Tolie.
現実
優斗さんの話は終わって、
今まさに、現実に目を向けた。
「 ・・・生きてるよ 」
声なんか、出なくて。
ボロボロと涙だけが出て、
起き上がって、今すぐにでも
彼を起こしたいのに、顔を
見たいのに、私と繋がれた機械が
邪魔をする。
「 ・・・・やっ・・嫌!!!! 」
腕に刺さったままの点滴は
私が抜こうともがけばもがくほど
深く刺さってきて、血が溢れ出した。
「 一輝!!! 」
一輝が暴れる私を押さえて
優斗さんは医者を呼んで
止血を始めた。