Tolie.
一瞬で青ざめた一輝は
パッと優斗さんから目を逸らして
話を変える。
「 あ、そういえば傷は? 」
「 へ?あ、もう大丈夫だよ 」
擦り傷だらけの足や腕は
二ヶ月で薄れて、なくなった。
リハビリさえ終われば私はもう
退院できる。
「 そっかー!じゃあ退院祝いは
優斗ん家で鍋しよ! 」
「 いいね、それ 」
私も二人に”楽しみだ”と
笑顔を向けると、優斗さんが
私の頭をくしゃり、と撫でた。
「 さて、それじゃあそろそろ行こうか 」