Tolie.
──────────・・笑えない。
前だったら、すぐに笑って
お腹を抱えていたほどなのに
顔の神経が麻痺したように
動かなくて、笑顔を作ることさえ
できなかった。
・・・つい最近、私が寝ている間に
優斗さんと一輝が来ていた。
目を覚ましたのはいいけど、
話し込んでるようで、私は
そのまま寝たふりをしていた。
「 ・・・傷は? 」
「 傷はもう大丈夫だよ。
リハビリも頑張ってるし
もうすぐ退院できるよ 」
「 そっか、よかった・・・ 」
医者である優斗さんは人一倍
私の体を心配してくれる。
私が目を覚ましたのは、
ちょうど、その傷の話を
しているときだった。