Tolie.
優斗さんの腕から手を離して
ゆっくり、ベッドに歩み寄る。
「 意味、って・・ 」
「 美優ちゃんの夢は
夢じゃなかったとか・・? 」
夢で見た、たくさんの機械が
ベッドを囲んでいて、
シーツの上にはその先が
置かれている。
皺だらけのシーツ、
頭の形にへこんだ枕。
────────彼は、さっきまできっと
”ここ”にいた。
”夢じゃなかった”
その言葉に、私の中で
ずっと保ち続けてきた
何かがプツリ、と切れて
私は病室から飛び出した。