Tolie.
私を見て笑う龍一に思いっきり
抱きついて、子供みたいに
声をあげて大泣きする私を
ゆっくり起き上がりながら、
「 待たせてごめんな 」
”大丈夫だから”
何度もそう言って、私を
強く抱きしめてくれた。
温かい体温、逞しい腕、
低い声、全てが愛しくて、
大切で、失いたくなくて。
もうなくさないように、
離れないように、私は
泣きながら強く抱きついて
同時に、頭の中には
私が自分に偽ってきた
全ての記憶が焼きついた。