Tolie.





「 俺がここに居なかったら
 お前は飛び降りてた? 」


「 ・・・・ 」


「 ”俺を”追いかけて? 」


「 ・・・・ 」





叱るような、声と口調に
何も言い返せなくなって
顔すら上げられなくなった。





背中に回されていた腕は
体のラインを沿って上がってきて
両手で私の頬を包まれる。






「 嬉しくねぇって言ったら
  嘘になるけど、嬉しくねぇ 」


「 ・・・・ッ 」


「 俺はお前に生きてほしいのに
  お前は簡単に死ぬのか? 」


「 そんな・・・! 」





そんなこと、・・・・





何も、言い返せない。
・・・もう嘘はつけない。







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