Tolie.
その質問に頷くと
男は私の頭を撫でて
眉を寄せた。
「 俺も龍もまだ高3なんだよね 」
”行ってないけど”と
付け足して、また笑った。
「 言いたいこと、分かる? 」
頭を撫でていた手を
頬まで下ろしてきて
真剣な表情で聞いてきたけど
私は首を横に振った。
「 所詮、俺らは高校生なんだよ。
逃げようと思えば、逃げられる。
龍だってバカじゃないから
それなりに逃げないように何かは
するんだろうけど・・・ 」
一度目を伏せて、
次に目を開けたとき
「 俺が、絶対に逃がしてあげる 」
彼は私の目を真っ直ぐみて
”約束”してくれた。