Tolie.
「 ここって龍の家なんだけどさ
ここをあわせて部屋は2つしか
ないから。この部屋を出たら
部屋は1つしかない 」
「 うん? 」
「 鞄はいじってないだろうから
ツバサちゃんが歩けるようになったら
携帯でもなんでも使うといい 」
”・・・でも”
振り返った一輝は
もう、笑ってなかった。
「 最初のチャンスはそれっきり。
龍がいないときを見計らって
友達にでも親にでも連絡するといい 」
私は、頷けなかった。
「 ツバサちゃん? 」
私にもう一度近付いてきて
顔を覗き込んでくる。
「 だめだよ 」