姫と王子の日常
『あきらー?』
《あきらだよー》
知ってるっちゅーのとか思いながらも
そこはスルーして。
『もう寝る時間じゃん』
『ねっ
でも今日はーっ!
さきにゃんから愛の言葉がききたいなっ!』
………なんじゃそりゃ。
あたしは
そんなことをいいながら
電話ごしでルンルンしてるあきらに
ちょっとだけ微笑む。
もとは、
あきらがあたしに
《愛の言葉を聞いてから寝なさい!》
とかいってはじめたのがきっかけのこの電話。
いつもはあきらが
べたな台詞をいって
おわるんだけど……
今日は違うらしい。