はんぶんこ
…暑い。

7月の暑さが、頭を直撃する。
「熱中症になりそ-…。」

今日に限って帽子をかぶっていない。

「おねーちゃん、大丈夫??」

後ろから声をかけられた。
振り向くと、小さな女の子がいた。

どうやら公園で遊んでいたみたい。

私の今の状況は
傍から見ればきっとおかしな状況だろう。

7月だというのに
長袖のジャンパーを羽織りながら
公園の中心にある大きな木の下の陰で
体育座りをしている。

とても中3には見えない。

「ありがとう。大丈夫だから。」

その子は、手に持っていたクローバーを
アタシの前に差し出した。

「これ、おねーちゃんにあげる。お守りなんだよ。」

みると四葉のクローバーだった。
女の子は、そう言い残すと走って立ち去ってしまった。

「四葉…か…。」

アタシは

神様も
仏様も
女神様も

なにもかも

信じない。

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