ふたりの総長〜恋を知る〜
「そうか。いつでも遊びに来いよ。」


「また話そ、凛。」


「うん。」



石山君の両親は玄関まで見送ってくれた。


「バイク取りに行きたいから、倉庫まで連れて行って。」


あたしは母さんに渡されたヘルメットを被りながら頼んだ。


でも返ってきた返事はあたしの予想していたものとは異なっていた。



「あぁ。バイクなら悠基にお願いしてあるから大丈夫よ。今頃家にあるんじゃない?」


えぇーー!!


「でも鍵渡してないのに・・」


あたしは自分のポケットを探った。



「あ~、鍵ならあたしが凛夏のポケットから取って、悠基に渡した。」


そう言っておどけた表情を見せる母さん。
母さんの言う通り、いくら探してもあたしのポケットに鍵はなかった。


いつの間にとったんだ!?
全然気づかなかった。



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