ふたりの総長〜恋を知る〜
次の日、溜まり場に着くとあたしは長ソファーに寝っ転がった。
結局昨日は石山君の言葉が頭から離れなくて、なかなか寝付けなかった。
やっと寝付けたときは明け方だった。
眠い・・・


「凛夏。怪我は大丈夫か?」


パソコンをいじっていた悠基が心配そうに聞いてきた。


「平気。助けに来てくれてありがとう。あと、バイクも。」


昨日家に帰ると母さんの言ったとおりあたしのバイクが止まっていた。



「どういたしまして。って言っても実際助けたのは飛翼龍神の総長だけどな。名前は確か・・・石山いぶき・・だっけ?」



ドキッ



名前を聞いただけであたしの心臓は反応する。


「あいつ何者なんだ?烏間ってヤクザだったのに、俺達が着いたときにはそれらしき奴らは倒れてるし。それに後から入ってきた石山の両親らしき2人の後ろにいた男達。どう見ても普通の人じゃなさそうだったし・・・」


顎に手をあて考え込む悠基。



「ヤクザだよ。」



「えっ?」



「石山君もヤクザ。石山組次期組長だって。」






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