ふたりの総長〜恋を知る〜
「やだー凜夏ちゃんったら!写真の中のいぶきに見とれてるの?」



あたしの背中を叩きながら、さくらさんはおちょくるように言う。
その言葉にあたしは思わず顔を逸らした。


「図星?ふふふ、凜夏ちゃんかわいい」


さくらさんの言葉にだんだん恥ずかしくなり、両手で顔を覆った。



「それはそうと、今夜のパーティーは18時からだから。それまでに家に来てね」


「うん。分かってる」


「じゃあ、また後でね」


「うん」



背後で繰り広げられるさくらさんとお母さんの会話を聞きながら、顔の火照りを冷まそうと両手で顔を仰いだ。




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