ふたりの総長〜恋を知る〜
「とりあえず蝶華の総長さんの面、ちゃんと拝ませて貰おうか?」



そう言ってさらに近づいてくる。




ヤバい。
フードとられたら女だってバレてしまう。
どうにかして回避しないと!



そんなことを考えている間に、フードはあっさりとられてしまった。




「…ははっ。まさか蝶華の総長さんが女だったとはな。」


一瞬驚いた顔をして、馬鹿にするような笑い声を上げた。


あたしが偉い奴から目を逸らさないでいると、顎に手当てられ顔を覗き込まれた。



「よく見ると美人じゃねぇか。殺すのはもったいねぇな。おい、眠らせろ。」



「へいっ!」




「んぐっ…んん!」



後ろからいきなりハンカチのようなもので口と鼻を押さえつけられたあたしは、抵抗する間もなく眠らされた。





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