憂鬱なる王子に愛を捧ぐ
ついこないだも、反省文代わりの課題を提出したばかりだというのに!(そしてこれがきっかけで今の尚との関係に至る)
「そろそろ行くよ」
「ちょっと待って、後20分!」
「10分ね。俺、4限は必修入ってるから休めないんだよね」
「おい……!」
くっそう、これってあんまりじゃないの!?
私が慌てふためいているのを、ニヤニヤしながら見ている……。どんだけ腹ン中真っ黒なんだこいつは。
「2分経過」
「ちょ、ま……、洗面所借ります!」
「タオル置いてあるから好きに使って」
ああ、朝からなんでこんなに振り回されているんだ。