憂鬱なる王子に愛を捧ぐ


「光栄だわ。とても――」


落ちる涙とあたたかな幸福で、冷たい鎖を溶かそう。
手を取りあい闇を抜ける。

夜明けはまだ遠くても、ほら、見てよ。
暗い空には、小さな星が瞬いている。
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