幸せの向こうに
中学一年の時、たまたま大学生の従兄弟の家で
従兄弟の友達の弟の吉田直也に会った。
それが始まりだった。
中学二年生の春。始業式。
「やったよ希里!!私達、同じクラスだ!」
「本当?良かったー!」
私達二人は仲良しで
今、同じクラスになれた事を喜び合っている。
「しかも、今年は第二校舎のトップ!
先輩なんていないし楽しもうね!」
私達の学校は一風変わっていて、
第一校舎には小学1年生から4年生まで
第二校舎には 小学生5年生から中学2年生まで
第三校舎には中学3年生から高校3年生まで
の教室があり、中学2年生は第二校舎のトップなので、かなり自由に生活出来る。
「恋も頑張らないとねー♪里菜ちゃん☆」
「誰と?」
「なおやくん。」
「はぁっ?」
中1の時に直也と出会って
意気投合して
メールもするし、2人で遊んだりする仲になった。
ただ、恋愛に発展しなさそうだ。
希里はニヤニヤしながら里菜に近づいてきた
「でも、里菜は直也君が好きなんでしょ?」
「まぁね・・・。」
そう。ずっと直也が好きだった。
優しい所
頭が良い所
俺様な所
お洒落な所
カッコいい所
全部大好きだった。
でも、素直にその気持ちを伝えれなかった・・・。