大人的恋愛事情
ジッと私が見ているので、気になるのか背を向けてベッドの端にドサッと座った。
「どうして俺と?」
背中を向けたままそんな意味不明な言葉を発する藤井祥悟。
どうして?
さあ……、どうしてなのだろう?
てか、そもそもそんなこと聞く?
どう考えても大人の関係だったし、それ以外の理由もないし、逆に理由なんていらないくらいで……。
「あんた男いるだろ?」
頭を拭いていたタオルを、手に持ち振り返る。
「……男?」
「男いるのに、なんでついてきたんだ?」