大人的恋愛事情
「そうか……確かにそうだな。バスローブがあったかも。下着が乾くまでそれ着てろよ」
そう言いながらキッチンを出て行く藤井祥悟が、私の隣を通る時、石鹸の匂いが微かに香る。
どこまでも均整のとれた身体。
どこまでも滑らかそうな肌。
どこまでも綺麗で整った顔。
それらすべてが藤井祥悟の色気となって、私を少し動揺させた。
鍋が出来るまで少し時間もかかるだろうし、どうせ泊るならいつ入っても同じだろうし、乾燥機もあるなんてちょっと羨ましい気もしながら、脱いだ服を洗濯の出来る物は自動で洗濯した。
シャワーをして藤井祥悟が出してくれたバスローブを来てリビングに入ると、もう鍋はテーブルに運ばれていて、皿や箸なども用意されていた。