大人的恋愛事情
そんなつもりもないのに、そんなことを言われて羞恥に頬が熱くなるのがわかった。
帰った方がいいのはわかっている。
こんなことしていてもいい事などないことも。
でもどこかで別にいいんじゃないかとも思っていて。
自分の身体なんだし、誰に抱かれても自分がそれでいいなら問題ない。
そもそも気持ちいいし……。
ふと視線を戻すと、藤井祥悟の視線が私を見ていて。
まだ濡れた髪が額にかかり、スッキリとした綺麗な顔がフッと笑う。
その僅かな笑顔に、また胸の奥が反応したりして……。
同時に違う場所でそれを察知する男が、少し意地悪く囁く。
「やっぱ好きなんじゃねえの?」