大人的恋愛事情
 
洗濯を終え寝る支度が出来た私は、圭の様子を見ようと寝室に入る。



寝てくれていたら、それはそれで助かると思い静かに覗くベッド。



「寝てねえよ」



そんなことを言われて、溜息が出た。



最悪寝ていてくれたら、ソファで寝ようと思っていたのに。



「ねえ、やっぱり……」



そう呟く私の手を、掴みベッドへと引き入れる。



「いいだろ別に」



熱い手が手首を掴み、布団が捲られる。



その中に引き入れられる私は、いったいなにをやっているのか……。



熱いくらいの圭の体温が毛布の中に籠っていて、それはそれで温かく気持ちいい。
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