大人的恋愛事情
 
乱暴な扱いで、冷たい声でそんなことを言われているというのに、不思議と反応するのは身体の熱。



僅かに仰け反る身体を圭の手が滑る。



それすらに反応して煽られる熱に、思わず声が漏れた。



「あっ……」



一度洩れた声はもう後戻りなどできなくて、落ちるように声が漏れだす私を、知りつくす手でどこまでも煽って来る。



足に滑る手も、簡単には触れてくれないのがわかっているので、その時まで何とかやり過ごそうとする頭と、一刻も早くと要求する身体がバラバラになる。



私の身体すべてにキスを落とす圭の、ゆっくりした呑気な動きにジリジリとしだす。



早く……。
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