大人的恋愛事情
 
思わず閉じていた目を開け、圭を見るとそんな私を冷たい瞳で見おろしていて。



「どうした?」



「圭……」



震える声で懇願するのは、抵抗していたはずの私。



意地悪な瞳が微かに翳り、困ったような色に見えた時、そこに触れられて熱が溢れた。



「繭……悪かった」



そんな圭の反省する声にすら反応する身体。



「あぁ……けいっ……」



「許してくれよ」



「……んんっ……ぁ」



「俺には繭しかいねえんだよ」
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